競走馬の能力指数を独自の方法で算出した出馬表「アルファベース」。
アナログとデジタルの融合を可能にした木下健のタイム系予想理論。

秋のG1初戦、スプリンターズS。帰国初戦で1番人気のサトノレーヴは、「ご先祖様の言い伝え」の通りに、馬券圏外な成績。

勝利したのは、帰国2戦目のウインカーネリアン。

私も、例の言い伝えに乗っかり、サトノレーヴは切ったものの、ウィンなんてハナから切り🤔!…まさか勝たれてしまうとは…

ウィンを切った理由というのも、その「8歳」という年齢🥶。

「さすがに8歳は無いやろ~😙」と、考えた訳です💦

クマゴロウ

う~ん。馬の年齢は、どう扱ったらいいのだろうか?

と、そんな疑問がわいてきましたので、分析官クマゴロウは「馬の年齢(馬齢)」について大調査!

8歳馬って、何歳くらいなん?

ところで、8歳馬って、人でいうと何歳くらいなのでしょうか?

「馬の年齢=人の年齢」には、いろいろな説があるそうで、その一例はこちら。

馬の年齢、人に例えると?

  • 馬の年齢x4=人間の年齢
  • ・3歳(成長期)まで、馬の年齢x5~6。4歳以降(馬の年齢-3)x3+17=人間の年齢

なんだかややこしいので、ザックリいうと…3歳=高校生、4歳=成人、5歳~6歳=20代前半、7歳~8歳=20代後半~30代前半って感じらしい😑。

ウサコ

スポーツの世界、30代前半(8歳馬相当)やったら、ベテランとして活躍してる選手も多いし…8歳馬もまだまだ頑張れるんちゃう~👍

馬の年齢と走る速度??

スプリンターズステークスは、その名の通り「短い距離を速いスピードで走るレース」。速く走れないといけません。

「30代前半(8歳馬)の選手が、速いスピードで走れるもんなのか?」と調査していると、「馬の年齢(加齢)と走る速度」について、研究している人がいるじゃありませんか!

なんと!研究されていたのはJRA競走馬総合研究所!(ウェブサイトまでありました💦)

※画像は、JRA競走馬総合研究所ウェブサイトより引用(サイトリンク)

発見したのは「ウマの成長、加齢と走速度との関係」(JRA競走馬総合研究所・高橋敏之氏著)という記事。(クリックで該当記事へ飛べます)

記事は、出走頭数の多い1200、1400、1600、1800、2000m(芝競走)の各距離を走る平均速度を、2歳の6月から各月ごとに計算し、加齢と走速度について考察したもの。

内容を一部紹介すると…

  • 走速度から見ると日本のサラブレットは4歳秋には成長のピークに達すると考えられる。
  • ダート競争でも(芝と)同じように4歳夏から秋にかけてピークを迎えるように上昇
  • 3歳6月以降、古馬との混合戦が始まった後、平均速度が大きく変化することがなかったのは、負担重量の変化よりも成長による速度の増加の影響の方が強かったのだと考えられる。
  • 個別の馬で見た場合、ピークを迎えた後に走速度は下がっていくと考えるが、集団でみた場合の平均速度が下がる様子がなかった。これは速く走れなくなった馬は引退して、集計に入らないことや、負担重量の平均値が下がっていくためと考えられる。
  • 米国ベイヤーのスピード指数分析では「2歳のデビュー後からスピード指数は増加し、4.45歳(4歳秋ごろ)でピークとなり、その後は徐々に低下していた。」という報告がある。

引用元:「ウマの成長、加齢と走速度との関係」(JRA競走馬総合研究所・高橋敏之氏著)

https://company.jra.jp/equinst/magazine/pdf/70-2019-4..pdf

タヌキチ

日本のサラブレッドのピークは、4歳秋なのね…メモメモ✏️

Point!「クマゴロウ的、解釈♪」

「ウマの成長、加齢と走速度との関係」を、クマゴロウ的に解釈してみると…

  • 日本のサラブレットの走る速さは、芝・ダートとわず4歳の夏から上昇、秋にピークを迎える
  • 3歳時、古馬との混合戦で負担重量が変わっても、速度が低下しない(グラフの赤線)のは、負担重量の変化よりも成長が勝っているから。(負担重量の変化<成長)
  • 4歳秋のピークを過ぎても走速度(グラフの赤線)の下落していかないのは、早く走れなかった馬が引退し、早く走れる馬だけが現役を続けているから。(=引退してない馬は、まだまだイケる
グラフに着色、罫線を引いて見やすくしました。
正確な内容は、該当記事を参照くださいませ。
クマゴロウ

ムムム…3歳は、斤量増を超える成長がある…ということは成長補正が役立ったりして?

では、実際の成績はどうなん?

「馬の年齢。人では何歳ぐらい?」はさておき、実際のレースではどうでしょうか?

今回は、上位クラスの「3歳以上オープン(G1、G2、G3・L・非L)」に絞って調査してみます。

調査期間は、2020年10月~2025年10月の5年間で、斤量が調整されるハンデ戦は除外した346レース(5176頭)を対象とします。

3歳以上オープンといえど、中には3歳馬が出走していないレースがあります。

そこで、3歳が出走している「3歳入り」(178レース・2740頭)と、3歳の出走が無い「3歳無し」(168レース・2436頭)に分けて、集計してみました。

「3歳以上オープン」で、3歳が出走しているレース

まずは、「3歳入り」の成績から…

勝率、連対率、複勝率、すべて3歳の勝利😆つづいて、4歳、5歳と、徐々に成績(%)が下降。

ただ、興味深いのは8歳の成績。勝率・連対率は7歳より優秀です。

ダート戦においては、7歳、8歳ともに勝率0%ですが、なんと!連対率では6歳につぐ数字

「3歳以上オープン」だけど、3歳が出走していないレース

次に、「3歳無し」…こちらも、若い方(4歳)の成績が良く、5歳がそれに続くかたち。

ただ、ここでも8歳に注目!

3歳馬が出走してないレースでは、すべての成績において7歳と8歳が逆転!

なんと、芝レースでは、勝率で6歳を上回っていますこれは、ベテランの意地なのか?!

Point!「3歳以上オープン、馬齢からの予想術?!」

  • まずは、3歳馬着目!(勝率、連対率、複勝率は、3歳が一番!)
  • 基本は3歳>4歳>5歳と考えるのが良し!
  • 3歳入りのレースは、7歳馬より8歳馬に注目!
  • 3歳無しのレースも、7歳馬より8歳馬芝レースなら、8歳が6歳を超えるかも!?

参考:4歳以上オープンの場合

ちなみに、4歳以上のオープン(主に、年明け~6月のレース)も同様に調査したところ…

こちらは、8歳の逆転は起きず😆ベテラン…力尽きる…💦

こちらは、順当に“若い順で馬券は考える”のが吉!

さて、今週は👍

今週は、秋の天皇賞G1。

皐月賞の勝利の3歳馬か?宝塚記念の4歳馬か?G1勝利の経験がある5歳・6歳馬か?

さぁ。あなたが注目するのは…『若手』『ベテラン』のどっち?!

若手有利ですが、G1を買うなら6歳よりも
7歳なんちゃうの?…シランケド…

「スプリンターズステークスG1」番外編

「若手VSベテラン」調査は、若い世代有利という結果になったわけですが、先の8歳馬が勝ったスプリンターズSに、木下氏が残したウィンカーネリアンのコメントには、

「絶妙なペースでゆったり追走し、イッタイッタの追い比べ。8歳ながら力の衰えはないが、展開に恵まれた感を疑ってしまう勝利」とありました。

ベテランが勝つには、運という手助け必要なのかもしれません😅

ウサコ

競馬ベテランのクマゴロウに、運の手助けはあるのだろうか?

あやつに、運はありません。😈

❝アルファベース分析官” クマゴロウシリーズ

・集計にはTARGET JVとJRA-VANのデータや、EXCELなどの表計算アプリを活用し集計しています。

・集計には、細心の注意を払っておりますが、データ量が多いため、いくつか見落としているデータがあるかもしれませんが、広い心で受け止めていただけますと幸いです。

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